各種がんと専門医

がんゲノム診療について

従来、がんの薬物治療はがんが発症した臓器別(肺がん、乳がん等)に使用できる薬剤が決まっていました。がんは正常の細胞に幾つかの遺伝子の変化が積み重なる事で発症しますが、がんが持っている遺伝子変化の内容によって、同じ臓器のがんでも薬剤の効果が異なる場合がある事が近年ではわかってきました。また、新しい遺伝子の解析技術(次世代シークエンサー)の発達に伴って、保険診療でも多くの遺伝子変化を一度に解析できるようになり、治療にも応用しようという試みが進んでいます。

 

がんの持つ複数の遺伝子変化を一度に解析する、がん遺伝子パネル検査が令和元年6月に保険収載され、当初より当院は厚生労働省の規定する、「がんゲノム医療連携病院」として、がんゲノム中核拠点病院などと連携して、がんゲノム遺伝子パネル検査を実施してきました(当院で令和3年3月末までに実施した検査数(保険診療外の検査も含みます):51件)。

 

今後、がんゲノム診療の流れがさらに進んでいく事が予想され、当院では円滑ながんゲノム診療を実施できる体制の構築を目指して、令和3年4月にがんゲノム診療部門を新設しました。我々は患者さんにより有効な、最善の医療を提供できるよう、がんゲノム診療を通じて貢献していきたいと考えています。

 

がんゲノム診療部門長:

 

がんゲノム診療部門

 

がんゲノム診療部門

中島 千穂

がんゲノム診療部門長

専門 呼吸器内科、胸部悪性腫瘍、がんゲノム診療
資格

日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医、指導医、医学博士

役職 特任講師
あいさつ

がんゲノム診療部門は、佐賀県の支援を受けて2021年04月に発足しました。2024年3月末までに、当院でがんゲノム検査(保険診療)を行った患者さんは、200名を突破しています。佐賀大学でがん治療を受けておられる患者さんはもとより、唐津赤十字病院や嬉野医療センターなど、地域のがん診療病院から、がんゲノム検査目的に患者さんをご紹介いただくことも増えています。佐賀大学では、がんゲノム診療部門のみならず、検査部門、病理部門、遺伝カウンセリング室、薬剤部門など、専門性に長けたスタッフの皆さんから協力を得て、質の高いがんゲノム検査を提供できるよう、日々取り組んでいます。
がんゲノム検査の結果、推奨治療へ到達できる率は、決して高くはないのが現状です。けれども、佐賀でがん治療を受けている患者さん・がん治療を担う先生方が、「がんゲノム検査をしたい」と感じたとき、適切かつ円滑に検査を提供し、得られた情報が診療に最大限生かせるよう、サポートを行っていきます。

 

小宮 奈津子

がんゲノム診療副部門長

専門 呼吸器内科の診療・がんゲノム診療
資格

 

役職  
あいさつ

 

診察日 金 (がんゲノム外来)

 

瀬戸 香織

看護師

資格 看護師
あいさつ 患者様とそのご家族が安心して検査を受けることができるようサポートしていきます。気軽にお声かけ下さい。

 

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